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![]() 岩手県のほぼ中央、盛岡市より30キロほど南にある花巻市の西の山沿い方面には、いろいろな温泉があります。古くから湯治や療養、観光で栄えた花巻温泉郷です。秋には紅葉がきれいな豊沢川の谷沿いに露天風呂を持つ大沢温泉は、その中でも昔から有名で、宮沢賢治さんもよく泊まった宿だそうです。 東北自動車道の花巻南インターを降りて西に約20分くらい、志戸平温泉や渡り温泉をすぎて少し行くと大沢温泉の大きな看板があり、右手の川の方に向かって降りていくような感じで「大沢温泉山水閣」があります。大沢温泉山水閣は川の手前の坂を下りていって右手の方に鉄筋造りの旅館部、左の方に木造の自炊部があり、川の対岸には茅葺き屋根の菊水館があります。 |
![]() 山水閣の旅館部と自炊部の間は防火扉で仕切られていますが、いろいろな湯船には入れるよう24時間自由に行き来できるようになっています。 お風呂は、山水閣の旅館部に男女別半露天風呂(シャワー付きで、冬季間はガラスで囲っているため内風呂みたいになっている。)、自炊部に男女別内風呂(横を流れる豊沢川の水面より低い位置にあるので、だいぶ下に降りていく感じになる。浴槽は二つある。)とここの名物の混浴露天風呂(岩風呂風)があり、二つの露天風呂は秋には紅葉と豊沢川の流れを見ながら湯に浸かることが出来ます。菊水館にも男女別の木造の半露天風呂と内風呂があります。 |
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自炊部には名物の狭く長い廊下沿いに入り口がふすまで仕切られた部屋が並び、昔の湯治場の雰囲気が色濃く感じられ、食品から雑貨まである売店や、共同の炊事場(鉄製の箱に10円を入れてハンドルを回すとガスが出てくるコンロに思わず感動してしまいました。)などがあります。 | ![]() |
![]() 部屋は古い割にはきれいでテレビなどもあって意外と落ち着ける感じ。ただし、入り口のふすまには掛けがねがあるだけで当然鍵が無く金庫もないので、風呂に入るなど部屋から出るときは、貴重品はお帳場に預けて部屋においておかないようにした方が良さそうです。 食事は自炊が基本ですが、あらかじめ頼んでおくと、ご飯とみそ汁だけは作ってもらえます。米を持っていくと炊き立てのご飯と交換してくれるというおもしろいシステムもあるようです。また、夜10時までは旅館部の食堂で食事をすることもできるそうです。 |
![]() 名物の混浴露天風呂は自炊部のはずれの川沿いにあり、少し階段を下りると屋根のかかった一角に脱衣用の木の棚があり、その前はすぐ広い湯船になっています。岩を配した広い湯船のすぐ脇には豊沢川の流れがあり、その向こうには対岸の菊水館の茅葺き屋根の建物が見え、夜には菊水館の明かりなどで幻想的な感じがします。 |
湯は少し硫黄臭い無色透明の柔らかい感じの湯で、広い浴槽で川の流れの音を聞きながらゆっくり入ると極楽。何度でも入れそうな優しい感じの湯です。混浴ですが、浴槽が広めなこともあって、若い女性も結構入っているようです。(さすがに日中はあまり入ってこないようですが...)土曜の夜などは24時間老若男女入っているようで、夜中じゅう人がとぎれないようでした。露天風呂に行く階段が少し辛いようですが、湯治のお年寄りも多いようですし、家族連れ、男同士・女同士・男女混合のグループからアベックまでいろいろな人が入っているようです。 参考までに、3人で自炊部に行ったときの料金を見てみると、部屋代(1,890円×3=5,670円)、かけ布団(200円×3=600円)、しき布団(200円×3=600円)、シーツ(70円×3=210円)、枕(10円×3=30円)毛布(200円×3=600円)、電気こたつ(300円×1=300円)、ストーブ(600円×1=600円)小計8,610円+消費税(260円)+入湯税(70円×3=210円)=合計9,080円人数(3人)で割って、一人当たり約3,030円(食費、アルコール代別)となりました。例えば、布団などを持ち込み食事も自炊でやれば、うまくすれば一一泊一人当たり3千円ちょっとで間に合うので、時間さえあればお金を気にしないで長く湯治が出来るというのもよくわかります。 「豪華な温泉に泊まって、豪華な食事を食べる。」というのも温泉の楽しみ方の一つですが、たまには、「昔の温泉情緒たっぷりの自炊部のある温泉に泊まる」というのも、おもしろい経験になるのではないでしょうか。 |
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1997.1.26 by Yuu
(1997.2.27更新) |