雑 記

データ・放流数と釣果の関係
岩洞湖の主、漁協の佐々木さんからいろんな話を聞いてきました。
その話をもとに自分なりに分析してみましたが、参考になるかな?
雑学と思考の遊びです。

ワカサギの寿命 2005/11/7更新
産卵期は1−6月ですが、北方地域ほど遅くなります。海域や湖沼に流入する河川に遡上し、砂礫に産卵します。また、湖岸帯の浅場で砂礫や水生植物に産卵することもあります。孵化した仔魚は主にプランクトンを食べて成長し、1年で全長60〜150mmになります。多くは満1年で成熟し、産卵した後に死にますが、越年した2年魚や稀に3〜4年魚も認められます。なお、越年魚にはメスが多いようです。
(神奈川県水産総合研究所内水面試験場ホームページより転載)
産卵期は北の方ほど遅くなるということなので、岩洞ではもう少し遅くまで産卵すると思われますし、山の上の湖ということで、多少成長が遅い可能性はありますね。

通常ワカサギは、春先に産卵し死ぬわけですが、その産卵の時期のズレや夏場の生育状態によって、次の世代の産卵時期にもズレが出てきます。
ある程度魚体が大きくなって産卵を迎えるわけですが、産卵時期が遅くて孵化が遅れたり、生育が悪かったりすると、翌年の産卵に間に合わない場合があります。そういう魚体はもう一年冬を越して、翌年産卵することになるようです。
上記のことを考えると、
  1年目 2年目 3年目 4年目
冬〜早春 晩春 夏〜冬 冬〜春 夏〜冬 夏〜冬
1歳魚 孵化 育成 育成 産卵(死亡)
2歳魚 孵化 育成 育成 育成 育成 産卵(死亡)
孵化 育成 育成 育成 産卵(死亡)
3歳魚 孵化 育成 育成 育成 育成 育成 産卵(死亡)
おおまかにいって、こんな感じになるようです。
したがって、丸三年ではないものの、3歳魚までいる計算(一部4歳魚もいるかも)になるようですね。
 
岩洞湖の放流実績 2007/12/12更新
岩洞湖では、昭和63年(1988年)より、毎年ワカサギの卵の放流を行っています。
ちなみに最初の年の放流量は7,000万粒だったそうです。
最近では、下表の放流を行っています。

  総放粒数 内訳(−は不明)
岩洞湖産 北海道産
(網走湖)
長野産
(諏訪湖)
1999年 1億2,000万粒
2000年 9,200万粒
2001年 1億8,000万粒
2002年 7,000万粒
2003年 2億粒
2004年 1億8,500万粒 9,500万粒 5,000万粒 4,000万粒
2005年 8,500万粒 3500万粒 5,000万粒 0粒
2006年 1億9,300万粒
2007年 1億粒 6,000万粒 4,000万粒 0粒
(2003年と2004年、2007年実績は漁協より、それ以外は過去の新聞発表等より)

単位が粒となってますが、これは卵の放流数ということで、すべてが孵化したとはかぎりません。また、この他に、自然産卵による自然繁殖分もあると考えられます。

ちなみに、2004年の放流は、
長野県産 北海道産 岩洞湖産
4,000万粒 5,000万粒 9,500万粒
本来は2億粒の放流予定ですが、やはり昨年はどこも不漁だったみたいで、予定数の確保ができなかったようです。

2005年の放流は、
長野県産 北海道産 岩洞湖産
0粒 5,000万粒 3500万粒
本来は2億粒の放流予定ですが、諏訪湖の採卵数減少による出荷停止などによって長野産は確保できず、自家(岩洞湖)産も、春先の親魚の接岸が少なくほとんど取れなかったため、予定数の確保ができなかったようです。

2007年の放流は、
長野県産 北海道産 岩洞湖産
0粒 4,000万粒 6,000万粒
目標の2億粒の半分しか確保できなかったようです。
 
岩洞湖の放流事業 2005/11/29更新
岩洞湖では、毎年、自家産と他県産の卵を放流しています。
放流を始めた当初、漁協ではは7,500万粒を目処にしていたそうですが、釣り客の増加に伴い、最近は2億粒を目標にしているみたい。

当初は全数を他県産に頼ってたようですが、現在では岩洞湖でも採卵を行って、自家産も放流しています。
他県産は主に長野県産と北海道産。
長野県産は諏訪湖がメインで、北海道産は、以前は洞爺湖産でしたが、火山噴火の影響もあって確保が難しくなったので、現在は網走湖産を使ってるようです。
なぜ自家産だけでなく他県産も使っているかというと、数の確保の面も大きいのですが、他県産を混ぜることで、環境変化に強い状態を作るためという意味もあるようです。
同種の固体だけだと、環境変化や病気で全滅の危険性があります。
そこに、違う系統の固体を入れることで、多少なりとも全滅の危険性を減らす。
そういう意味なんでしょう。

自家産は、氷上シーズン明けに産卵で岸に寄ってきた親魚を網を仕掛けて捕獲。
2004年までは人手で卵と精子を搾り出して受精という作業を行っていたみたい。
2005年は、神奈川県水産総合研究所内水面試験場に研修に行き、水槽内自然産卵法による採卵を導入したようです。

補足情報
長野県諏訪湖ではワカサギの採卵・出荷が行われ、ワカサギの卵の産地として有名でしたが、2004・2005年の二年連続で採卵数が激減、2005年春は卵の出荷停止、2005年12月〜2006年4月末まで全面禁漁という状態になっています。
これは、水質浄化が進んで、ワカサギの餌となるユスリカが減少したのが要因という声もあるようです。
餌が少なくワカサギの育成が遅れ、産卵も遅れているという見方ですが、当面は禁漁や出荷停止による親魚の確保で魚体数を増やす取り組みが行われるとしても、今後は餌の確保の問題も出てくるかも。どう乗り切っていくか、非常に興味がもたれるところです。
2005年春の岩洞湖は、産卵のために岸に寄ってくる親魚が少なく、採卵数が激減したようです。
前年の夏場の好天で餌はそれなりにあったとは思いますが、もともと貧栄養湖である岩洞湖みたいなところでは、豊富なというほど餌があるかどうかが疑問。
上記の諏訪湖の例を参考にすると、やっぱり岩洞でも、魚体数の多さに対し餌が不足気味で、育成・成熟が遅れて産卵数が少なかったと考えられるかな。
その辺を考えると、どうしても自家産だけで魚体数を確保するのは難しそう。
安定した、稚魚(卵)確保のためには、他県産の放流が必要なのでしょうね。

採卵と放流
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